テーマパークの虜達 【64】
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パメラは、レナのビキニの右側をおもむろにはぎ取った。左右セパレートになった張り
付けるタイプのブラだ。
汗ばんだ乳房から汗が蒸発し、乳首が久しぶりの外気にピクッと反応する。今まで、ビ
キニの生地に頭を押さえつけられていた乳頭は、伸びをするかのように天井を向いた。
レナは、恐る恐る自分の乳房の先端を見る。乳輪の肌の起伏はつっぱり、何者かに吸い
上げられたように勃起している。淡い褐色の乳首の先端は、充血で淡く色づき、まるで、
握りしめられた小さなこぶしの様に脹らまんとしていた。空気に直接触れることが一層、
敏感さを誘発する。昨日されたように、アキラの口腔の中で、居場所を見つけたい。彼の
舌を覆いかぶせて欲しかった。そう思い、彼に目線を向けた。アキラは、ミロのビーナス
の彫像を初めて見学する少年のように、恥ずかしそうにレナを見詰めている。
パメラがおもむろにレナの胸を掴んだ、まるで、乳でも絞りだすかのように、乳頭を締
め上げた。餅の様に、パメラの指の輪からはみ出るレナの乳頭。
「なにこれ？凄いね！触覚でも出て来るんじゃない」
気色悪いことを言うパメラ。
「ほら、光線でも出してみな」
そう言いながら、自分の乳房を弄ぶパメラに返答のしようもなく、レナは、ただ表情を
歪ませる。パメラが目で指示したのだろうか、ミーナがアキラの側を離れ、スタンドの左
側に近付いて来た。今度は左側のセパレーツが外された。レナは、腫れものを窺うかのよ
うに、自分の左の乳房を見る。当たり前だが、同じように激しく兆候を表している。パメ
ラがふーっと息を吹きかけると、まるで触られたように、身が震えた。
「もう少し頑張ったら、降ろしてあげるから……」
そう告げると、パメラとミーナは、レナの太ももを抱え上げた。
敏感になり過ぎた下半身に彼女達の指先が触れ、「ヒッ」と悲鳴を上げるレナ。
「もう一度、鉄棒を掴むのよ」
レナは、「一体どうしようって言うの」と怒りの様な感情を覚えながらも、パメラ達の
介助で、鉄棒を掴んだ。レナの腰が浮かんだ直後、ミーナがクッションを取り外した。
もういい加減、腕がだるかった。
レナは思う、いっそのこと、脱臼でもしようものなら、入院出来るのに。ゲストエリア
には病院もある。プレイヤー専用の病棟もある。大概の場合、新規エントリーした時や、
休暇後に再エントリーした時の健康診断がメイン業務だ。プレイヤーは一通りの健康診断、
そして性病検査、薬物検査、心理テストを義務付けられている。心身ともに健康でないと
契約の履行とプレイの継続が不可能だと判断されるのだ。
パメラが、レナの背後にもぐり込んで来た。ワンピース越しに、パメラの胸がレナの背
中を撫でた。不思議に優しい感触が伝わって来る。でも、何をされるのか解らない不安が、
レナの意識をアキラに向けさせる。
頭をレナに向けさせようとするミーナは側に居ない、アキラは俯き加減だった。レナに
遠慮をしているのだろう。
好きな男の前で裸になるなら、美しくポーズをとりたい。それが無理でも恥じらいの素
ぶり位見せたいものなのに、この格好ではそんなことも許されない。屈伸気味の態勢は、
レナの胸をいつもより垂れ気味に見せたし、腹部には、皺も寄った。
仮病と言う選択が、一瞬脳裏を過ったが、その考えも直に打ち消した。
結局嘘をつき通せないだろう。グダグダな状況を長期間引きずった上、報酬を没収される
ことを考えたなら、リタイヤした方が早い。第一、アキラ一人を残せない。
「あなた結構鍛えてるわね」
そう言って、両方の二の腕を撫でた。そのまま脇の近辺を探索するかのようにまさぐっ
た。レナのプライバシーなど完全に無視し、吊り下げられた肉の塊を値踏みするように。
不随意神経の痙攣に「うっ」と呻くレナ。
パメラは、両足をなるべく開くよう促し、レナは仕方なく従う。股を開こうとすると、
鼠径部に太く筋が浮かぶ。女性として見っともないと感じた。ボトムの裾から、大陰唇の
隙間に外気が侵入した。
ミーナは再び、アキラの側に戻り、レナの方をしっかり見るように促す。
パメラが背後から、レナの胸をまさぐった。でもその指の感触は柔らかかった。アキラ
が貪るようにするその行為とは、また違うポイントに指を沈めて来る。昨日、不本意にも
一時の至福を感じてしまったサラの愛撫を思い出す。触り方が似てると思う。ふと、ミー
ナの事が思い浮かんだ。彼女もこんな風に愛撫されたりするのだろうか、パメラの部下と
しての日常はどんなものだろう？
不覚にも、胸への優しい刺激にすこしうっとりしてしまった。
パメラの手付きが、突然芝居染みた動きに変わった。男が襲いかかる様に、グワグワと
胸を揉みしだく。眉間に皺を寄せるレナ。
「あ〜がりめ、さ〜がりめ、グルッと回って、にゃんこの目」
そう言いながら、レナの乳房をグルグル弄ぶ。
「あ〜がりめ、」
乳頭をギューッと握りしめ逃げれないようにしながら、乳房を両肩の方にグイと開く様
に後ろへ持ち上げる女王。「ふっ！あはっ」と悲鳴を漏らすレナ。
「さ〜がりめ、」
爪を食い込ませ、たすきを掛けるかのように脇腹へ乳房を引き下ろす。瞼をギュッと閉
じるレナ。双眸周辺の表情がペケ印のように絞られた。「ちっ……つって」多分、千切れ
ると叫びそうになって、思いとどまったのだと思う。
「グルッと回って、」
可能な限り最大限の円を描こうとする女王。まだ垂れる様子も無く、弾力と張りのある
彼女の若い胸には酷な仕打ちだった。
「にゃんこの目」餅の塊から子持ちを引きちぎる様に、乳頭を絞り、前に突き出す。乳輪
の周辺は見る見る桃色を増した。敏感になった部分への激しい刺激に首を振るレナ。「き
ぃっ……ゃはっ！」食い縛った歯の隙間から声が漏れ、唇の端から、唾の飛沫が飛んだ。
心配そうにそんな様子を見守るアキラの前で、パメラはもう一度、ローテンションを繰
り返す。肩と首筋からの発汗が激しくなり、きらきらと光を反射させ始めている。パメラ
はそれを美しいと思い、レナの体を愛おしくも思った。
四回目のローテを開始しようと、指先に指を込めた途端、レナが振り向こうと、努力し
た。「ううう、うんにゃ」と訳の解らない呻きを上げるのを見て、仏心？を起こす女王。
獣に、乳房を食いちぎられそうな気分から、解放されたレナは、ほっとし、肩から下の
力を抜いた。それを象徴するように、チューブがキシキシ鳴る。力を抜いた途端、おなら
が出そうな気分がした。チューブの軋む音と共に少し出たかもしれない。それを確かめる
術は現在の自分には無く、レナは予防するように、肛門に力を入れた。
パメラの指先が、腰に触れる。そして、その指先は何かを掴んだ。レナは「あっ！」と
心の中で叫んだ。頭の中で、フラッシュが焚かれた感じがした。両足を拘束された時、ビ
キニのボトムがそのままだった事で、安心していた。恋人の前で、陰部を丸出しのまま大
股開きさせるほど酷いイベントじゃないんだと、甘い観測を心に抱いていたレナ。腰の両
側がフック式になっていて、脱がなくても外せる仕様になっていることを思い出したのだ。
心を整理する暇は、与えられなかった。
「じゃあ、今度はこっちで遊ぼうか」
女王がそう告げた時、既に、ビキニのボトムは、レナの土手にかろうじて引っ掛かって
いるだけだった。股間に仕込まれたバイブの山なりの部分と、分泌物にまみれた自分の肌
が、ペロンと剥がれ合うのが解る、汗が蒸発し、ひやりと感じた。
女王はそれをひと思いに取り去り、ステージの外に、ポイと放り投げる。
レナの体は、心に衝撃を受け、軽く上下する。熱く蒸れた下腹部全体が、露わになり、
レナの土手の上を、そよ風が吹く。堪らず股を閉じようと試みるレナ。彼女は状況を見極
めようとするかのように「うわっ」と大きく目を見開く。それはまるで、友達の前で、突
然パンツをずり下ろされる悪戯をされた子供のような顔付きだった。恋人に釣られ、アキ
ラの目も大きく見開かれた。
レナの悲痛な羞恥心の叫びとは裏腹に、一瞬しんとした部屋にfunnyな空気が満たされ
た。