テーマパークの虜達 【40】
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まるで蚕の繭の中にいるようだ。アキラはそう思った。外のステージよりも、中の照明
のほうが遥かに明るい。外から見て、自分達がどれくらい赤裸々なシルエットを晒してい
るのか…
照明の中にいるようなもので、こちらからは、外の様子を窺う術もない。一方で、少な
くとも、自分達の一挙手一動作が外から丸判りなのは想像に難くない。でも、それよりも
アキラにとっては、マスクから透けて見えるレナの困ったような表情が気になった。パメ
ラの命令は、アキラの勃起したもので、レナの股間に貼りつく白い布切れを捲りとること
である。お互い意思の疎通の取れない状態で、遠慮がちに性器を触れ合わす。わざと視線
を逸らすレナ。テントに入るまでの熱い想いが少し覚め、ペニスの膨らみ具合も小さくな
り始めた。手持ちぶたさなレナの両手の指先は、彼女の頭の両脇で退屈気だった。
レナが目を見開き、何か命令を受けたようだった。アキラの動静を窺うレナ。そしてア
キラの耳にも命令が囁かれた。、レナが上半身を起こし、アキラが横にかわす。二人はぎ
こちなくお互いの膝や指先を思いがけない部分に当てあい擦りあいながら、体位を上下交
代して行く。アキラに見上げられる形になり、恥じらいを覚えるレナ。ぷるんと揺れる乳
房や下腹部の茂みなどを気にして、二の腕や鼠頚部辺りの筋肉が強張る。アキラはそんな
レナを愛しく見守った。震えるような吐息がマスク越しにアキラの眉間を撫でた。ペニス
はもはや上を向かず、少し休むかのように横に倒れている。レナの両手が、アキラのそれ
ぞれ肘の内側に落ち着いた。両の乳房の先端がまるでアキラの腹の上に向かって、肌を射
抜くようなオーラを放っている。
レナの視線は、相棒の心構えを窺う。アキラがレナの頭を胸に抱きしめたい衝動に駆ら
れたその時、レナの唇が震えたように見えた。何か命令を受けたように、おそるおそる身
構えるレナ、その瞳は不安に満ちていた。何かを吹っ切る自身がないようなやるせない眼
差し。アキラの気持がまた少し落ち込んだ。ようやく手にした愛し合える空間と時間をリ
ード出来ない自分が歯がゆい。
「あなた達、これからセックスするって言う自覚が足らないようね」
パメラの声が、覚めた口調でそう言った。
「ち○こも元気がなくなって来たようだし、ちょっと激し目の前戯指導をして上げる」
レナが、身を起こし、四つ足の獣のように、方向を変え始めた。
「その場合、女が上の方が都合良いの！」
アキラの顔の前をレナの足が通過する、頭を蹴飛ばさないように慎重な趣。アキラの体
に足が触れさせないようにという気遣いが、レナの股間をより開けっぴろげな状態にした。
自分の羞恥心を犠牲にしても、男を蔑ろにしない気遣いが感じられ、嬉しい。
黒い茂みが、顔の前に展開した。レナのヒップを両手で抱えると、彼女の局部は、より
近づいた。刈り込まれていない、自然な感じで、もあもあとしている。見た目よりも何よ
りも、眼の前に、待ち望んだレナの秘密の園がプレゼントされていることに身を奮わせた。
彼の興奮に反応するかのように、彼女の恥らう一帯を取り囲む肌にはさぶいぼが表れた。
自分の下腹部の上にはレナの震えるような息遣いを感じる。
初めての69に戸惑う二人。しかもこの空間は、真昼の屋外に負けないぐらい明るかっ
た。
アキラの指先が、レナのお尻の肉を優しく掴んでいる。ここしばらく水着になることを
想定していなかったので、大人しめの手入れしかしていない。好きな異性の顔前に、飾り
気のない陰毛を曝け出すのは、耐え難い。もう、いっそのこと、自分の理性が無くなって
しまえば良いのにとさえ思った。まるで、自分の理性を弄ぶ羞恥心をかなぐり棄てようと
するかのように、眼の前にあるアキラの性器を凝視した。どこで着けたのか、もう既にピ
ンク色の避妊具に包まれている。走り終えたランナーのように斜めになって息づく様は、
まるでアキラの魂を宿した小人のようで、可愛らしかった。
情け容赦なく、調教者の命令は出される。
「彼のチン○を銜えなさい」
想定された命令だったが、レナの頭の中は真っ白になった。
「お手々は使っちゃだめよレナ。手はしっかりその子の太腿を掴んでなさい。ほらぁ。早
くしないとお眠りしちゃうわよ。そのだらしないちん○こ」
命令を受けたのか、アキラも動いた。レナの太腿を両方から挟む彼の腕に、力が入る。
指先が、尻の割れ目を押し開き、親指が、大陰唇に触れた。
空気が、粘膜を撫でるのを感じた。お尻の割れ目から微かな汗が揮発するのを自分で判
る。それと混ざろうとするかのように肛門の辺りを彷徨うアキラの息。
自分の性器は見たことがあるが、肛門はよく見たことがない。いずれにしても、そんな
美しい色合いであるとは思えなかった。せめてお臍みたいならと少女のような切ない願い
が去来する。愛する人の評価が恥ずかしくもあり怖くもあった。汗の匂いや、発情した性
器の匂いも、全てパートナーの評価から逃れようも無いはずだ。ああ、アキラ。叫びそう
になる位恥ずかしい。
「ほらっ！チン○銜えた事ないの？早くしないと、テントの屋根を上げるよ。生のまん○
を客席に晒したいの」
レナはアキラの性器を見た。ゴムの先端に濁った液体が溜まっている。Y談好きの女友
達が言ってた我慢汁って言う言葉を思わず思い出す。
レナの小陰唇をアキラの指が捲った。敏感な部分に爪が触れる。「ひっぃっ」と悲鳴を
上げるレナ。でも一方で、それにきっかけを得たかのように命令に従う自分が居た。犬が
口で餌を持ち上げるように、アキラのものを宙に起こし、口の中にほおばった。アキラの
指が膣前庭を滑り、自分でも濡れているのが判る。彼の指が入って来た。思わず立ち上が
りそうになるレナ。アキラの分身は、まるで彼のフィンガリングと連動するかのように彼
女の口の中で逞しくなる。元気になった分身は、レナの上顎を跳ね上げるように外に飛び
出た。彼女の上唇とアキラのペニスの間に、まるで絆のように唾液の糸が引く。間も無く
彼のタッチは追いかけてきた。後ずさりする恋人を宥めるように。レナの小陰唇に複雑で
柔らかいものが触れた。アキラのキッス？眩暈がしそう。夢中でアキラのペニスを咥えこ
む。初めて彼の大きさを知った。しかも口の中で、思ったよりでかく感じる。嬉しい反面、
喉チンコに初めてお見舞いされる生殖器の突き上げに、おえっとなった。一度頭を浮かし、
アイスでもしゃぶるつもりで、チュパチュパやった。
「どうやら初めてのようね！そんな、舐め方だとコンドーム外れちゃうよ」
「それとも、その子相手なら妊娠しても良い？」
レナの体は妊娠と言う言葉に反応し、潤っとなった。内臓がざわめく。
そんな彼女を露知らず、アキラの舌が膣腔を埋め合わそうと進入して来る。マスク越し
に彼の鼻の頭がレナの肛門に押し当てられる。体がガクガク震えそうになって来た。下腹
部をアキラの顔面に押し付け、下半身を安定させるしかなかった。アキラの顎が陰毛にじ
ょりじょり当たりながら、彼女の土手を行ったり来たりする。
再び男根を吐き出し、そのいきり起った先端にキスするかのように唇を尖らすレナは、
マスクの裏で白目を剥きかけていた。このまま。気を失って、アキラの本能のままに自由
に貪られたい……